新国立劇場演劇BLOG
「around サロメ」です

新国立劇場演劇BLOG「around サロメ」へようこそ。このブログでは、5~6月に新国立劇場中劇場で上演される演劇公演「サロメ」の最新情報や稽古場レポート、まめ知識などを発信していきます。どうぞお楽しみに!

スーパームーン

先週末、月が大きく見える「スーパームーン」が世界各国で観測されたと報道されました。NASAの発表によると、月と地球の距離が最も接近するタイミングで満月を迎える時に起こる現象で、月が普段より14%大きく、30%明るく見えたのだそうです。

稽古場でも「スーパームーン」の報道を知らずに、週末夜の月が素晴らしく美しく、神々しく輝いていたと話題になりました。「すごくきれいだった!」「見てみてください!」と感嘆の声と勧め合い・・・。

というのも「サロメ」の戯曲中、月は重要な位置を占めているからです。実際、週末の月はいつもより大きく近くに見え、不気味なほど白く美しく、銀色の強い光を放っていました。月の光が街灯よりも明るくて、星々もひとつも見えないほどでした。 

「サロメ」の設定は月夜。月の表現がたくさん出てきます。台本では、冒頭の舞台設定のト書きの最後に「月明かり」とはっきり書かれているんですよ。

サロメやヘロデ、若いシリア人、ヘロディアの近習などは、月の表情の変化を微妙に感じ取り、それに心情を重ね合わせて語り、また、ヨカナーンは預言の中で月に触れています。始まりの若いシリア人とヘロディアの近習との会話も多彩な月の表現から。

舞台上ではその「月」がどのように表わされるのか…。どうぞ、お楽しみに。(ま)

平野啓一郎氏の講座を開催します!

今回の「サロメ」を翻訳した平野啓一郎氏による演劇講座を6月9日(土)に開催します! 

新国立劇場では、「マンスリープロジェクト」と題して、講座やトークセッション、リーディング公演、ワークショップなどを毎月開催。今回の平野氏の講座はその一環です。演劇公演を観るだけにとどまらず、より一歩深く、サロメの世界を味わってみてはいかがでしょうか?

 マンスリープロジェクト 演劇講座 「『サロメ』でワイルドは何を描きたかったのか?」

 講師:平野啓一郎(作家)

 日時:6月9日(土)17:00~

 会場:新国立劇場 中劇場

 概要:『サロメ』は、オスカー・ワイルドの代表作であるばかりでなく、19世紀末のヨーロッパ文学の嚆矢として、今も多くの人に愛されています。新訳を通じて再発見されたワイルド自身のサロメ像について多角的に論じます。 

 ※5月8日よりお申込受付開始。入場無料。ただし、HPまたは往復ハガキでの事前のお申込みが必要です。詳細はコチラ 

  「サロメ」公演と併せて、是非お越しください!(「サロメ」公演のチケットをお持ちでなくても、お申込みいただけます。) お申込みをお待ちしております!

立ち稽古が始まりました!

flowers

オペラ通りのハナミズキです

世の中はGWですが、「サロメ」の稽古はカレンダーの休日とは関係なく、毎日行われています。そのため曜日感覚も薄れ気味。ここ数日の好天のためか、新国立劇場の横のオペラ通りの木々も、きれいな花を咲かせています。

立ち稽古が始まって数日たったところ。どのシーンも初めて取り組むときには、真っ白いキャンバスに絵を描くようです。ここに一番時間がかかります。

たびたび演出の宮本亜門さんが台本を持って舞台上に上がり、キャストのみなさんに丁寧に台詞や動きの意図を提案したり、説明したり、確認したりされます。出演者からもアイデアが出され、闊達な雰囲気の稽古場です。

ユダヤ人やナザレ人たちが登場すると、一挙に28人の出演者が舞台上に現れます。おかしいほどに、かなり激しい議論の場です。ひとつの台詞に対するみなさんのリアクションもさまざま。

キャンバスの絵を何度も消しては描き直す、そんな創作の現場です。(ま)

メディア掲載情報(予告)

今日の稽古場には、テレビ局の取材カメラが入りました。というのも、5月2日(水)放送予定のTBS「はなまるマーケット」ゲストコーナー“はなまるカフェ”に、多部未華子さんがゲスト出演するからです。

ちょうど前半部分の立ち稽古をしているときだったので、番組をご覧になると、どんな様子の舞台かお分かりになると思います。多部さんの色々なお話と合わせて、どうぞお楽しみください。

多部さん出演の「はなまるマーケット」は、TBS系列で5月2日(水)8:30~9:55の放送予定です(“はなまるカフェ”は通常9:10ごろからの放送です)。ぜひご覧ください。

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稽古場の様子を取材中の「はなまる」スタッフ

稽古場、仕込みました!

今日は初めての稽古休みです。でも、スタッフはお休みではありません。「稽古場仕込み」が行われたのです。

 「稽古場仕込み」とは、稽古場の中に、本舞台(劇場の本番のセット)と同じような形体の稽古用の大道具を組むこと。

まず、基本舞台を組み、そこに本番の小道具の替わりに仮の小道具を置いたり、登退場の場所がわかるようなパネルを建てたり、スクリーン(幕)の替わりとなるカーテンを吊るしたりします。できるだけ、本物のセットと同じような状況で稽古ができるような態勢を作っておくのです。

そして、いくつかの実験も行われました。このためにバケツや新聞紙、タオルなどをフル活用。子ども用のプールまで出現しました。その成果は公演を観てのお楽しみです。

今日は舞台監督、演出部チームと劇場の大道具スタッフが大活躍。実験には演出助手と映像スタッフも立ち合い、次なる挑戦へと向かっていきます。(ま)

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稽古場、仕込み中。

「サロメ」顔合わせ、稽古スタートです!

4月20日、いよいよ「サロメ」の稽古が始まりました。今日は初日ですので、スタッフ・キャスト・関係者の方々が勢ぞろいしての顔合わせが、新国立劇場内地下のリハーサル室で行われました。 

set_plan

舞台装置のプランについて説明

出演者30人(女性2人、男性28人!)、スタッフや関係者のみなさま、総勢80人ぐらいの方々が集まって、全員のご紹介。その後、美術デザイナーの伊藤雅子さんが模型を見せながらセット・プランを説明してくださいました。とてもスタイリッシュな美しい世界です。

そして、読み合わせ稽古へ。翻訳の平野啓一郎さんは、キャストのみなさんの意気の入った読み合わせに「感動しました!」と一言。演出の宮本亜門さんは、「現代の、今、上演する意義のあるサロメ」を一緒に創っていきましょうと、熱く語ってくださいました。

ヨウジヤマモトの衣裳案の写真を見せるなど、今回の上演の方向性を示していただき、和やかな雰囲気の中で初日の稽古は終了。5月31日の開幕へ向けて、スタートを切りました。(ま)

読み合わせ

読み合わせの様子

メディア掲載情報(2)

キャスト、スタッフのインタビューが下記メディアにて掲載・放送されました。「サロメ」をよりお楽しみいただくために、ぜひご覧ください。

「タカラヅカスカイステージ」 “OGエンターテイメントTVナビ” 4月9日ほか 麻実れいインタビュー、制作発表 

「読売新聞」 4月17日朝刊 平野啓一郎インタビュー (YOMIURI ONLINEから“サロメ”で検索)

ワイルド『サロメ』、出版されました!

以前お知らせしました平野啓一郎さん訳の『サロメ』が、光文社古典新訳文庫より出版されました(760円/税込)。平野さんは昨年1月にはすでに第一稿を上げてくださいましたが、その後も演出の宮本亜門さんとの打ち合わせや、キャストのみなさんによる読み合わせを経て、推敲に推敲を重ねられ、いよいよ出版の運びとなりました。 

帯の表側には多部さん、成河さん、麻実さん、奥田さんの素敵な写真が掲載され、読者ご招待の特典あり、です。『サロメ』は短い戯曲ですが、この文庫本は戯曲以外もとっても充実! 青山学院大学准教授田中裕介氏による作品の詳細な「註」と「解説」、そして平野さんご自身による「訳者あとがき」、宮本亜門さんによる「『サロメ』によせて」、それからワイルドの年譜から成っています。研究書としても最適な一冊です。

他の本でも紹介されていた、ワイルドの伝記(リチャード・エルマン著)の初版で「サロメに扮するワイルド」と掲載されていた写真が、実はリヒャルト・シュトラウスのオペラ(ワイルド死後の上演)でサロメを演じたハンガリー人のソプラノ歌手を写したもの、という指摘には少なからず驚きました。

キャスト・スタッフのみなさんにとっても稽古場で大いに参考になり、頼りになる一冊だと思います。「読んでから観るか、観てから読むか・・・」迷う方も多いのではないでしょうか。いろいろな観劇の仕方を楽しんでいただければと思います。ぜひ書店でお手にとってご覧くださいね。(ま)

本日出版された光文社古典新訳文庫『サロメ』。右は今回の上演に合わせて作られた“帯”

メディア掲載情報(1)

キャスト、スタッフのインタビューが下記メディアに掲載されました。「サロメ」をよりお楽しみいただくために、ぜひご覧ください。

「週刊文春」 4月5日号(3月29日発売) 多部未華子インタビュー 

「朝日新聞」 3月30日朝刊 平野啓一郎インタビュー (4月6日に後編を掲載)

ヨウジヤマモトの衣裳

ちらしをご覧いただくと、今回のスタッフの中に、衣裳デザイナーの名前がないのに「?」と思われる方もいるかもしれません。が、その代わりに「衣裳協力 株式会社ヨウジヤマモト」の文字が!! 今回の『サロメ』では出演者30人全員が舞台上でヨウジヤマモト・ブランドの服を着て登場します。想像してみてください!

ヨウジヤマモト青山店

ヨウジヤマモト青山店 (photo by CHENCHE KAI)

昨年より本公演の衣裳コーディネイターは、株式会社ヨウジヤマモトのスタッフのご協力のもと、たびたび表参道のショップ(写真)や品川・天王洲の本社、ときには倉庫などに遠征。演出の宮本亜門さんと打ち合わせを何回も行いながら、イメージに合う洋服を探すため、駆け回っています。3月2日には、パリでヨウジヤマモトのコレクションが行われたのですが、その超多忙の最中にも、スタッフの方々には最大限相談に乗っていただいています。

 

この衣裳の中には、まだ店頭にお目見えしていない今年の秋冬もののコレクションから、今回のキャストのみなさんのために新しくサイズを合わせて作ってもらうものもかなりあります。ですから、舞台上でまさに最先端のモードを身にまとうわけです。

30人の俳優がヨウジヤマモトの衣裳を着て、舞台に立つさまはさぞかし壮観だと思います。まぎれもなく今回の新しい『サロメ』の作品世界を担う大事な要素。『サロメ』をご覧にるなるときは、ぜひ衣裳にもご注目ください。また、続報をお伝えします。(ま)